突然の床の異変…これって水漏れ？
フローリングのつなぎ目から水がにじんでいたり、床がきしむようになったりした場合、床下に水が溜まっている可能性があります。特に、洗面台やキッチン周りの床が濡れている、床にシミができている場合は、見えない部分で漏水が進行しているかもしれません。
床下の水漏れのサインとしてはほかに、コバエや蚊が増えるなどの症状が現れることがあります。
この状態を放置すると、集合住宅では階下漏水につながり、下の階に水が浸透する恐れもあります。また戸建て住宅の場合は柱や構造躯体が腐食するといった最悪の事態になりかねません。
被害が拡大する前に、早めの対応が重要です。
床下に水が溜まっている場合の対処法
床下に水が溜まっている場合、最優先すべきは水の汲み出し作業です。水が溜まったままだと配管の確認が難しく、水漏れの発生箇所を特定しにくくなります。
まずは排水ポンプによる水の汲み出し
水が長時間滞留すると、床下に湿気がこもり、カビや悪臭が発生しやすくなるため、できるだけ早く除去することが重要です。
大量の水が溜まっている場合は、排水ポンプを使用して迅速に汲み上げることをお勧めします。
水の量が少ない場合は、雑巾やスポンジ、バケツを使って十分に拭き取ります。
必要な場合は床下に風を送って乾燥を促す
水を汲み出した後、床下の湿気を取り除くために乾燥作業を行うことが重要です。
「自然に乾くのでは？」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、床下は通気性が悪いため、放置すると乾燥に時間がかかり、フローリングの浮きや変形、カビの発生を引き起こす可能性があります。
そのため、できるだけ早く乾燥させることが大切です。
床下の湿気を取り除くためには、送風機や扇風機を使って風を送り込み、空気を循環させることで乾燥を促進します。
戸建ての場合は、通気口を活用して自然乾燥を並行して行うことも可能ですが、天候や湿度の影響を受けるため、送風機や乾燥機を併用するのがより効果的です。
水漏れ箇所の特定と修理
水漏れ箇所を調査し、再発を防ぐために適切な修理を行うことが重要です。原因によって修理内容は異なりますが、特に多いのは以下のようなケースです。
- 排水管のひび割れや接続不良
- 給水管の劣化や破損
- マンションの上階からの漏水
- 排水つまりによる逆流
多くの場合、水道管（給水管・排水管）のトラブルが原因で水溜まりが発生しますが、それ以外にも屋根や外壁の損傷、エアコンの排水不良などが水漏れを引き起こすこともあります。
いずれのケースでも、正確な原因を特定するために水道管と排水管の点検は欠かせません。
給水管のトラブルの場合、主な修理方法としては、破損した配管の補修・交換、ジョイント部分の締め直し、シーリング処理を施し、水圧に耐えられるよう補強を行うことが挙げられます。
一方、排水管のトラブルでは、接続部分の再固定や勾配調整を行い、水が正しく流れるように修理を行うことが必要になります。
床下に水が溜まっているトラブルの修理事例を紹介
戸建て住宅にお住まいのお客様から「フローリングのつなぎ目から水がにじみ出てくる」とのご相談をいただきました。現地調査の結果、キッチン下の床下に約12センチの水溜まりができていることが判明しました。
まずは水道の元栓を閉めて水の流出を防ぎ、汲み出しポンプで排水を実施。その後の調査で、キッチンの排水管にひび割れがあり、排水のたびに水が漏れ続けていたことが原因と判明しました。長期間の漏水により、床下に水が溜まってしまった状態でした。
修理では、破損した排水管を新しいものに交換し、接続部分を補強。その後、送風機を使用して床下をしっかり乾燥させました。今回は、柱の腐食が進行していなかったため、乾燥のみで対応できましたが、木材やフローリングが腐食している場合は、水道業者だけでなく建築業者と連携した修繕が必要となります。
マンション・戸建て別！対応の違い
階下漏水や床下の水溜まりの対策は、マンションと戸建てで異なります。
マンションでは管理会社や上下階の住人との調整が必要ですが、戸建てでは自分で修理業者を手配するケースが多くなります。
それぞれの対策を詳しく解説します。
マンションの場合：管理組合または管理人への連絡が最優先！
まずは管理会社に連絡する
マンションで漏水が発生した場合、すぐに管理会社へ連絡しましょう。
マンションの配管は「共用部分」と「専有部分」に分かれており、どちらが原因かによって修理費用の負担者が変わってきます。
共用部分が原因の場合（管理会社・管理組合が対応）↓
- 主に 廊下の天井裏や床下を通る共用配管 からの水漏れ
- 配管の老朽化や管理不備によるもの
- 管理会社や管理組合が修理を手配し、費用を負担することが多い
専有部分が原因の場合（住人が対応）↓
- キッチン・洗面台・浴室の排水管や給水管 からの漏水
- 自分で修理費用を負担するケースが多い（ただし保険適用の可能性あり）
階下に被害が出ていないか確認する
- 自宅だけでなく、下の階の住人にも確認を依頼し、状況を共有する。
- 階下にも水漏れの被害が及んでいる場合、火災保険に「個人賠償責任特約」が付いていれば、修理費用を補償できる可能性があります。 まずは契約内容を確認し、保険会社に相談してみましょう。
修理業者を手配する（必要に応じて）
- 管理会社が業者を手配する場合 → 指示に従う
- 自分で業者を探す場合 → マンション対応が得意な水道業者を選ぶ
戸建ての場合：原因特定と業者手配が鍵！
マンションと異なり、戸建てでは管理会社がないため、水漏れが発生した際は自分で業者を手配する必要があります。
水が床下に溜まっている場合、自分で正確に原因を特定するのは難しいため、専門業者に調査を依頼することになります。
もし、床下点検口（床下収納や点検用の扉）を開けて水が溜まっているのが確認できる場合は、その状況を業者に伝えると、対応がスムーズになります。
また、業者を選ぶ際は、お住まいの地域に対応しており、高性能の汲み出しポンプを所有している信頼できる水道業者を選びましょう。
保険で修理費用を補償できるケースも！
階下漏水の修理費用は、火災保険やマンションの管理会社が加入している保険でカバーできる場合があります。
- 個人の火災保険：水漏れによる損害が補償対象になることが多いですが、契約内容によります。
- マンションの共用部保険：配管が共用部の場合は、管理会社の保険が適用される可能性があります。
- 階下の住人への補償：自分の部屋から階下へ漏水した場合、損害賠償責任が発生する可能性がありますが、個人賠償責任保険でカバーできることもあります。
保険会社への連絡はできるだけ早めに行い、被害状況の写真や修理見積もりを用意しておくとスムーズです。
まずは証拠写真、水漏れ写真をたくさん撮影する
水漏れが発生した際は、できるだけ多くの証拠写真を撮影しておくことが重要です。
- 床や壁、天井にできたシミや水滴の様子を撮影する。
- 濡れた衣類や寝具、家具等の撮影
- 床下や点検口から確認できる水溜まりの写真を残す。
- 水道管や排水管の破損箇所が分かる場合は、その部分も撮影する。
- 階下に漏水している場合は、下の階の被害状況も記録しておく。
これらの写真は、修理業者への説明がスムーズになるだけでなく、火災保険の請求時にも重要な証拠となります。
撮影時のポイント
- スマートフォンで撮影する際は、できるだけ明るい場所で、角度を変えて複数枚撮る。
- 水が広がっている様子が分かる動画を撮影しておくのも効果的。
- 日付が分かるように、撮影時のタイムスタンプをONにしておくとより信頼性が高まる。
下の階の天井に水漏れがした時の対処法
マンションやアパートで階下に水漏れが発生した場合、早急な対応が求められます。 放置すると被害が拡大し、修理費用や賠償責任が大きくなる可能性があるため、速やかに原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
下の階の住人から「天井に水漏れが！」と指摘された場合
- すぐに水を止める（元栓を閉める）
- 原因が分からない場合でも、一時的に水の供給を止めることで被害の拡大を防ぐ。
- マンションの共用配管が原因の可能性もあるため、管理会社にも連絡。
- 水漏れ箇所を確認し、証拠写真を撮影する
- 自宅内で水漏れが発生している場所を特定し、天井・壁・配管まわりの写真を撮影。
- 階下の住人にも協力を依頼し、被害状況の写真を撮らせてもらう。
- 管理会社や専門業者に連絡し、調査・修理を依頼する（マンションの場合）
- 保険会社に相談し、補償の対象か確認する
汲み出しポンプについて
一般的な汲み出しポンプでは、水の深さが約3cm程度までしか汲み出せないことが多いと言われています。しかし、当社ではより高性能なポンプを使用し、床面ギリギリまで溜まった水もしっかりと汲み出すことが可能です。
徹底した水の除去を行うことで、乾燥作業の効率を高め、カビや床材の劣化を防ぐことにつながります。
まとめ
床下や下の階への水漏れは、建物の土台やフローリングに被害が広がりやすいため、早急な対応が必要です。また、保険適用の可能性を考え、契約内容の確認や証拠の記録を行うことも重要です。
お困りの際は、ぜひご相談ください。
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