新しい洗濯機を購入したら、洗濯蛇口の高さが低くて洗濯機のボディに当たるということがありますよね。せっかくの洗濯機だったのに、運搬会社のスタッフさんが、これでは置けないからと持ち帰ってしまうこともしばしば。また、引っ越しで持って行った洗濯機が蛇口の高さが合わずに置けないといったことも少なくないようです。
最近では、賃貸マンションやアパートから、洗濯機蛇口の高さ上げのご依頼が増えてきましたので、今回は、賃貸物件で洗濯機蛇口の高さ上げ方法と、注意点などをまとめました。
賃貸マンションとアパートで、洗濯機蛇口の高さ上げはしても良いのか
賃貸マンションや賃貸アパートは、入居者さまの判断で勝手に工事やDIYができないイメージがあるかと思います。勝手に工事やDIYをやってしまうと退去時に自己負担での修繕依頼が入るのではと不安ですよね…。
しかし、洗濯機蛇口の高さが低くて、ドラム式洗濯機が置けないとなると何かしらの対応をしなければなりません。だって、洗濯機がこれでは使えないのですから。
「洗濯機蛇口 高さ上げ」などというキーワードでインターネット検索をすると、水道修理業者の工事がヒットします。いざ申し込もうにも、賃貸マンションやアパートでは勝手に申し込めないのではないか、と思い諦めてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
まず結論から申し上げます。
賃貸マンションやアパートでも、洗濯機蛇口の高さ上げ工事は可能です！
しかし、高さ上げの工事には一般的にはお約束があることを前提とします。それは、原状回復です。一般的な賃貸契約であれば、原状回復をすることを前提に、賃貸マンションやアパートであっても、入居者の都合で洗濯機蛇口の高さ上げをすることが可能です。
では、高さ上げ工事の費用負担は、不動産管理会社さま、入居者さまのどちらでしょうか。
こちらは、ケースバイケースです。しかし、実際には、入居者さま負担となることが多いようです。まれに、オーナーさまのご厚意で洗濯機蛇口の高さ上げ工事をしてくれる場合があります。ダメもとで「洗濯機蛇口の高さが低くて困っているので、何か対処はしてもらえないだろうか」と管理会社さまなどに相談をしてみると良いかもしれません。
賃貸マンションや賃貸アパートの「原状回復」とは
さて、ここまで、何度か「原状回復」という聞きなれない言葉が登場しました。ここでは原状回復とは何かについてご紹介します。
【原状回復とは】
原状回復とは、簡単に一言であらわすと、元の状態に戻すこと、なかったことにすること。しかし、ここでいう元の状態というのは、「入居前の状態」ということではありません。住んでいればある程度の経年劣化は避けられません。契約で定められた使い方をしていれば、ある程度の経年劣化がある状態で物件を返還しても問題はない、と一般的には考えられています。
【退去時には、原状回復が義務づけられていることが多い】
賃貸アパートや賃貸マンションでは借家契約をして物件をかります。退去をするのであれば、この借家契約を解約することになります。この契約を解除する場合は、原状回復をさせて返還することが入居者に義務付けられていることがほとんどです。
つまり、入居者の都合で高さ上げ工事をした場合は、原状回復させる必要があります。
洗濯機蛇口の高さ上げ工事とは
一般的に賃貸マンションやアパートでの洗濯機蛇口の高さ上げ工事では、Panasonic社の「壁ピタ水栓CB-L6」というパーツを使用することが多いです。
こちらの壁ピタ水栓をご自宅の洗濯機蛇口に取り付けることで、壁ピタ水栓の高さの分だけ上に上げることが可能です。こちらは、通常の工事では、ビスを使用し、取り付けて高さ上げをします。そのため、ビス穴が壁に２つ開くのですが、賃貸マンションやアパートではこの穴でさえも退去時に修繕の指摘をされる場合があります。ビスを使用せずに、つまり壁に穴をあけずに、壁ピタ水栓を取り付ける方法もありますのでご安心ください。賃貸マンションやアパートでは、そのような対応が可能です。
壁ピタ水栓でも対応できないことがあります
非常に便利な壁ピタ水栓。しかし、この壁ピタ水栓ですら、高さ上げに対応が出来ない場合があるのも事実です。
一般的な洗濯蛇口は壁から80ｍｍ以上も飛び出して下向きに設置されています。さらに壁ピタ水栓は上の画像のように厚みがあるのです。壁からだいたい35mmほど飛び出します。現状の水栓位置が洗濯機の背面壁にある場合は問題とはなりませんが、側面の壁に取り付けてあって、洗濯機の横幅とサイズ的に大差がない場合は注意が必用です。
壁ピタ水栓がギリギリ取り付けられる程度のスペースがあったとしても、壁ピタ水栓を取り付けるのには向かないお宅もあります。その理由を簡単にご紹介しますね。ドラム式洗濯機は脱水時にガタガタと揺れます。その揺れ幅を加味して、洗濯機と壁との間には、最低でも10ｍｍ以上の隙間が必要となります。ギリギリすぎる、ピッタリすぎると、脱水時に洗濯機が壁に当たって傷ついてしまうのです。
壁ピタ水栓が取り付けられない場合でも、諦めないでくださいね。
このような場合は、壁ピタ水栓を無理矢理取り付けるのではなく、洗濯機が振動で壁に当たらないようにするため、手前に出して設置をします。つまり、洗濯機を奥まで入れずに壁と洗濯機の隙間を大きくあけて設置するイメージです。手前に出すなら、簡単そうだし、自分でもできるかも…と思われるかもしれません。しかし、多くの洗濯機には、「防水パン」、「洗濯パン」と呼ばれる受け皿が設置されています。
さらに、洗濯機って重いですよね…。ご家庭での設置が難しい場合はお気軽にご相談ください。
賃貸マンション、アパートの洗濯機蛇口高さ上げのときの注意点、気を付けること
壁ピタ水栓の取り付け工事をする際の注意点や気を付けることをご紹介します。
【前の水栓を保管しておく】
いつかは退去することになる物件。すでにご紹介したとおり、退去時には原状回復をさせなければなりません。その際は、古い蛇口を元通りに取り付ける必要があります。古い蛇口や元の蛇口についていたパーツは処分せずに、保管しておいてください。処分をしてしまいますと、あとから元に戻せなくなってしまいます。
【洗濯機蛇口の高さ上げ工事の書類を保管しておく】
業者に高さ上げの工事を依頼した場合は、業者からもらった書類はすべて保管しておくことをおすすめします。これは保管は義務ではありません。しかし、のちに管理会社から工事にかかった費用を負担するということもあるかもしれません。その際には必要になります。また、書類は高さ上げ工事をしたことの証明にもなりますので、書類などを持っていた方が安心です。
壁ピタ水栓の取り付けと原状回復のお申込み
壁ピタ水栓CB-L6の取り付けを21000円より承っております。こちらは壁ピタ水栓本体と工事費用と消費税を含んだ金額です。別途費用はかかりますが賃貸物件の退室時のもとに戻す工事にも対応していま
すので、お気軽にお問合せください。
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